シリア・アラブ共和国への旅(前編)   

2008年08月06日〜12日       

2008年08月06日(水)
夕方5時に仕事場を後にして高崎駅に向かう。17時45分の新幹線で東京に。

19時前には何とか羽田行きのモノレールで羽田第2ターミナルへ到着。
団体カウンターでダマスカス迄の荷物を預け、関西空港迄のボーディングパスを受け取り空港内で夕飯を食べる。
21時40分定刻通りに関西空港行きQR4962便が出発、23時には関西空港に到着した。
ここから、国際線受付に進み、ダマスカス迄のボーディングパスを受け取る。席の希望も聞かれず通路側の席と成る。
出国審査場前の荷物チェックが一つしか開いて居ずかなりの時間が掛かる、廻りで不平が聞こえて居たが確かに対応が悪すぎる気がした。
何とか検査を通過して出国審査場で出国印を貰い遂に今回の旅が始まった。

08月07日(木)
深夜0時25分QR821便はカタールへ向かって離陸した。
同日、現地時間05時45分に機はカタール、ドーハ空港に着陸した。あまりにも早朝の為そのままトランジットに入ってしまった。
多くの日本人観光客が居たが、ほとんどはエジプトへの団体旅行の様だった。
次の搭乗時間は13時10分…長いトランジットに出国を考えたが、案内を見てもカタール自体が見る物があまり無い。
何と、そのまま7時間近くを空港で過ごす事となってしまった。

とりあえず、喫煙室はそこら中に有り、タバコを吸うことには困らなかったが朝食、昼食まで空港で済ませた。
喫煙室では日本人の男性と話をしたが、彼は家族を連れて、ルクソールに向かい、そこからタクシー、バス等を使いヨルダン迄行くとの事だった。
普段は一人でアフリカを廻っていて、今回は家族サービースの旅だそうだ。
12時過ぎにダマスカス行きの飛行機の搭乗案内が始まりゲートに向かうと日本人は私と女性の二人だけだった。
女性はシリア、アレッポに知り合いが居てそこまでバスで向かうとの事だった。

13時10分、遂にQR436便はダマスカスに向かって飛行開始、そして16時10分遂にシリア・アラブ共和国ダマスカス空港に到着した。
私は現地のツアー会社が迎えに来てこれからを過ごすのだが、やはりシリアでも入国検査の前にプラカードを持ったガイドが迎えに来ていた。
パスポートを渡し、勝手に入国審査を済ませてくれる。
タバコを吸えるか聞くと、外に出てからとの事。しかし廻りを見るとシリア人はタバコに火をつけて吸い出して居た。
荷物をピックアップして空港を出ると、先程のガイドが待って居た。そのまま空港の外に出て車の所まで案内された。

荷物を積み込み早速ダマスカス市内へ向かう、空港は市内から30キロ程離れた所に有った。
ガイドとドライバーが自己紹介したが…名前を覚えられなかった…そのまま、ずっと行動を共にすることになるのだが…
車は市内に入る前に、市内が見下ろせる丘の中腹に向かった。ここで街全体を見渡せる

(右の山がゴラン高原)

ここで突然後ろからアーモンドを渡されて、食べてみるとそのまま車に案内されて買えと言われる。
その単位がキロ、そんなにいらないからとアーモンド殻付きとイチジクの干したのを半キロ購入した。
そこから今度はホテルに案内されてチェックイン、明日は7時半に迎えに来ると言ってガイドは帰って言った。

部屋に入り、とりあえず風呂に入りガイドブックで場所を確認すると旧市街がすぐ近くなのが分かった。
先ずはオールドダマスカスのスークへ行くことにする。歩いて5分程でスーク入り口に到着した。
夕方6時頃で多少涼しくなって来ていた。アーケードのスークに入って直ぐに日本語使いに掴まった。
片言の日本語で後は英語、見るだけで良いから店に来て!!
長時間の移動で疲れていた私は、言われるままに付いて行った。スーク横の通りに出て直ぐの階段を上がり、店に案内される。
とりあえずお茶を飲めと、何処かに電話するが出ないよう。
暫く店の中を見ていると、正直興味の有る品物がいくつか有った。
一生懸命薦める彼、あれこれと見せて貰う私、そのうち電話が繋がりお茶が出て来た
彼の進める品物が良い物なのか?粗悪品か区別がつかない。
結局30分程見た後に私は店を出てしまった。彼は盛んに食い下がって来た。100ドルが最終的には10ドル迄下げて来た。
しかし、興味が有れば戻って来るからと、彼とは別れた。

その後、結局一度ホテルに戻ることにした。外は陽が暮れかけていた
ホテルに戻り、再度ガイドブックで夕飯を食べるレストランを探すと、やはりホテルからそんなに離れていない所に有る事が分かった。
今度はガイドブックを持って夜の街に出た。
10分程歩いたこ所にレストランは有った。入って見ると一応英語のメニューを見せてくれる。
結局は冷蔵ケースの中を見て、ケバブーサラダを注文した。コーラーを頼んで全部で450シリアドルだった。(1100円位)

食事後、ヒジャーズ駅を見に行く、現在は鉄道は来ていないで切符だけを売って居るらしい
駅を出て右に向かうと、そのままスークの入り口に出た。
先程のお兄ちゃんは居ない、スークの端迄行って見るとウマイヤドモスク前のローマ門に出た。そこでUターンして戻るが、10時過ぎても人が一杯歩いて居た。
ホテルに戻り、再度風呂に入り0時前には眠りこんでしまった。

08月08日(金)
朝6時に起床、朝食を摂るためダイニングに行くが誰も居ない。奥に人が居たので声をかけて椅子に座る。
よく見るとコーヒーはネスカフェが山盛りに皿に有り、自分でカップに入れてお湯を注ぐ形式。
コーヒーとオレンジジュースとパンで朝食を済ませる。

7時15分にチェックアウトして、ガイドを待つと、35分に現れた。
荷物を車に載せて、いよいよパルミラに向かって出発した。
市内を出て暫く走ると砂漠地帯に入る、長いストレートをずっと走って行く。
1時間程走った所で交差点を左折、そこには沢山のトレーラーが居た。そこはイラクからの輸送路そのまま行けばイラク国境だそうだ。

そこから暫く走ると休憩タイム、バクダットカフェと言う名前の店が何件も離れて有る。
ここでコーヒーを飲み猫と戯れて一休み。

途中、ドライバーが欠伸をしたり目を擦り始める。大分寝不足の様で、途中で水までかぶりだした。
昨日購入したドライフルーツを渡して眠気覚ましに進めると大変喜ばれた。

そして11時前に遂にパルミラに到着、最初にパルミラ博物館に入場する。
展示品は凄いのだが、あまりにも無造作な展示にちょっと吃驚した。ガイドが品物を触りながら解説してくれる。

いよいよ、パルミラ遺跡に移動、最初にベル神殿に行った。
とにかく何も日差しをよける場所も無い砂漠の中だ、そこに崩れかけた遺跡が立って居る。
とにかくベル神殿もとにかく大きい。入口から入り壁の中に本殿が有るが、そこまでも距離が有る。
本殿の中もとても高い天井だったようだ。外に出てみると敷地が見える。
真昼の暑い中記念撮影

神殿の外に出ると物売りがカフィーヤを売りに来た。何となく高い値段で購入してしまった。

その後いよいよ記念門から長い道を歩き出す。
暫く歩いた所を左に入ると、新しい壁で囲われた場所に入って行った。ここが円形劇場
中はとても綺麗な作りだった、入口の係員が昼食時でパンを分けてくれた。
観客席に座り見てみるが、とにかく暑い。観客席から見た舞台

ここで午前の観光は終了、遺跡の直ぐ横はデーツの広がるオアシスだ。
遺跡横は直ぐパルミラの街に成って居る、そこに有る本日宿泊のホテルチェックイン

隣がプールで目の前にはデーツの木が広がり遺跡が見える
本来はこのホテルで昼食だったが、夜もホテルなら違う場所が良いだろうと別の場所にガイドが連れて行ってくれた。
そこには日本人の団体も来ていた。
昼食はビュッフェで適当に取って来るタイプ、しかし最後にメインが運ばれて来た。これが結構美味しかった。

昼食後、一旦ホテルに戻り15時に再度観光を再開と言われる。



15時にホテルに迎えに来たガイドは、今度は遺跡の西に有る、墓の谷に連れて行ってくれた。
塔の様な墓が並ぶ地域で外からは墓とは思えない。
そこはナボ神殿に多額の寄付をした、エラベール家の墓
中に入ると棺桶を並べる段が切って有った。一族が入り、蓋は本人の彫刻で塞いだそうだ。

エジプトと同じく地下に掘られた墓も有った。
先に来た人が居たが、入口に行くと扉が閉まっている、今日は休みかと思っているとガイドが鍵を持った人間が来るからと言った。
暫くすると大分人が集まった頃鍵を開けに来た
ここは3兄弟の地下墓室、中は撮影禁止だが、多くの段が有った、実はここは人にレンタルして居たそうだ。

墓を出て、再度記念門に向かう、さすがに観光客も殆ど居なくなって居た。
列柱の中を歩いて行き、四面門前を左折すると、取引場に出る、ここにはお土産売りが一人ポツンと居た。
ガイドが暫く話していると、売り子がお茶をご馳走してくれた。

本当に歓迎の意味で無料で甘いお茶を貰えた。

四面門の所に戻り、元老員議事堂を超えて、バールジャミン神殿に向かう。
バールジャミンとはギリシャのゼウスの事だった。5世紀に教会として作り替えられたので保存状態は非常に良かった。

こうしてパルミラ遺跡の散策が終わり、次に丘の上に見えているアラブ城砦に向かった。

ここは夕日を見るので有名だそうで、それぞれ人が集まってくる。
城に入ると眼下にパルミラ遺跡が広がって居る。一番高いところに上がり座り込んで居ると、若いアラブ女性が上がって来て話しかけられた。
親子で来たらしいが親は下で待って居るとの事。
大分日本人が珍しいらしく手を振って下って行った。見ていると楽しそうに記念撮影していた。
こちらを見て名残惜しそうに手をまた振って消えて行った。


私は夕日を見るために少し下に降りていった。凄くゆっくりと濃密な時間が過ぎて行った。

城を降りてガイド達と合流してホテルに戻り夕食を食べた。
すると日本人のお姉様方3人が入って来た。私には気づかなかったが帰りがけに声をかけると吃驚していた。

食後、ちょっと街に出てみたが小さい街でこれと言って見る物は無かった。
しかし欧米人は大分散策をしていた。

ホテルに戻り、風呂に入りシリア二日目が終わって行った。

後編に続く

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