2006年ヨルダン・UAEの旅
2006年08月08〜15日 中編

2006年08月11日

昨夜は何かにあたった様で調子が今ひとつだったが、朝7時起床した時は何とか調子が戻って居た。、7時30分に軽く朝食を摂り、8時00分にホテルをチェックアウト。
ホテルのフロントの人に、日本人への挨拶は何が良いか聞かれる。
Welcomeは何が良いか考え、いらっしゃいを最初に言ったが、羽田に政府公報が流れていて、そこでようこそ日本へが有ったのを思い出し、ようこそを勧めた。
フロントマンはようこそと繰り返しながら、アラビア語でメモをしていた。
もし、タイベットザマンに泊まることが有れば確認して下さい。
9時前にハニが迎えに来た。荷物を載せて今日はワディ・ラム経由のアカバ迄の移動となる。
尾根沿いの道を走って行くと、道の端にはベトウィンのテントが幾つか有った。
途中木に囲まれた一画の先で止まると、そこはヨルダン国王の別荘との事だった。

国王はこの別荘地で、ベトウィン達と自然の中で生活と共にして休養するとの事だった。
山を下り又デザートハイウェイに出る。暫く走ると、最初の目的地、ワディラムのツーリスト基地に到着した。
此処で4輪駆動車に乗り換え、現地ガイドの運転でワディラムに向かう。
デザートハイウェイを横切り、山の様な所に向かうと、途中線路が交差していた。
鉄道は狭軌な感じで、走って居るのはディーゼルと思われるが電車の姿は全然無い。
暫く走ると観光案内所に到着した。ここで一旦降りて七つの知恵の柱を見に行く。
遠く砂漠が続いているのが見える。
ワディ・ラムは1998年自然保護区として王立保護協会が管理している。
観光案内所からは無蓋のトラックが乗客を乗せてワディ・ラムの中へ向かって行く。
私を乗せた4駆はそれらを追い越して走って行く。
突然道が無くなる所へ出た、その右側にはレストハウスが有り、そこにロレンスの泉が有るのだが、私の車は止まらずに砂漠に入って行った。
途中車を止めて砂漠を見渡す場所で、此処は1960年代に映画を撮った場所だと言われたが、映画の題名を忘れて仕舞った。
そして又走りだすと、直ぐにテントが見えてきた。此処はベトウィンの休憩所でミントティを出してくれた。(直販をしていたが購入せず)
お茶を飲み、外に出ると碑文の書かれている岩の前で記念撮影
再度車に乗り、赤い砂漠を進んで行くと赤い岩の麓に到着した。ドライバーガイドが先に立ち、岩の間に入って行く、そこには大昔に書かれた岩絵が残っていた。
長い時間に浸食された岩場はかなりの高さが有った。入り口は水が流れることにより、砂漠も白く成っていた。
岩場から戻り、車は観光案内所方向に戻りだした。岩場の所に高く砂丘が有る所で止まると、写真を撮って居る日本人の青年が居た。
話して見るとアンマンに住む海外青年協力隊で1年半以上暮らしていて、現地の職場の人達と来たと言っていた。
私は中腹まで登り砂を記念に袋に詰めて降りて来たが、柔らかい砂はとても神秘的だった。
こうしてワディ・ラムツアーを終え、ツーリスト基地に戻り、ハニの車でアカバに向け出発した。
アカバ迄はほぼ1時間で到着するとの事。アカバは現在フリーポートに成って居るので途中幾つか軍隊の検問が有ったが、日本人と言うと、殆どフリーで通過させてくれた。
1時過ぎ、遂にアカバに到着した。アカバ湾はエジプト・イスラエル・ヨルダン・サウジアラビアが接する場所でも有るが、現在はリゾート地として繁栄している。
街自体は凄く小さい感じだった。
先ずは市内のシーフードレストランで昼食を摂る。ハニに夕飯を一緒に食べないかと聞くと、彼は会社の施設で泊まり、そこで食べるので一緒に行けないと言われた。
食後、ハニにATMの有る所に連れて行って貰い、お金を降ろした。
その後、本日泊まるインターコンチネンタル・アカバに送って貰う。
ホテルはエントランス迄車が入れない。下の道路で止めてホテルに上がって行く。
やはり此処も入り口では荷物検査が有った。
ハニが良い部屋をくれるように交渉して、明日の9時に迎えに来ると言って出て行った。
チェックイン迄30分程待ってくれと言うので、コーヒーハウスでコーヒーを飲んで待った。
時間になりフロントに行くと、係の女性が良い部屋を用意したとルームキーカードをくれた。
部屋に入って見ると、パソコン用の通信設備等も備えた、とても良い部屋だった。
ベランダに出てみると、アカバ湾が見える。(禁煙室なので、此処が私の喫煙場となった。)(向こうに見えるが手前がイスラエル、向こうがエジプト)
下にプールと海が有るので、早速水着に着替え下に降りて行った。
海岸に出る所で、人が集まって居た。何事かと見に行くと棒で魚を突いている。よく見るとカサゴが居た。
海はとても綺麗だったが、波打ち際で遊んだだけで、直ぐにプールに行った。
プールでは地元の子供が潜水をしていた。
目が合い、応援してあげると近づいてきて、見てくれとばかりに潜って反対に向かって行く。浮き上がった所で拍手してあげると、又戻って来て、私にもやれと身振りで伝えてきた。暫くは二人で遊んで居た。
疲れたので部屋に戻り、夕飯を食べるために街に出る事にする。
ホテルを出て、街までは歩いて15分程、途中にお土産屋さんも有る。
陽が暮れ出す中、街の中心部に出た。お土産屋を冷やかし、スークを見て、今晩は中華を食べる事にして、地図を見ながら店を探す。
陽が暮れた通りには人が溢れ出して居た。ちょっと坂を登った所にお店は有った。
店には殆ど人が居なかったが、ソバを頼み待って居ると、突然ハッピバスデーの曲が流れた。端にいた二人の中国人の内の一人が誕生日だった様で、店の人がケーキを持って行き、テーブルに起き、ローソクを吹き消したので、一緒に拍手してお祝いした。
食後、ホテルに戻る途中、水を買う為に店を探して居ると、ちょっと下がった所に屋外レストラン兼売店が有ったので、降りていき水を2本購入する。
帰ろうとすると、店のお父さんに呼び止められる。何かと思うとミントティーを飲んでいけと言われた。一瞬躊躇していると、急がないだろう、とにかく座れと言われ、ちょっと不安を感じながら座ると、子供がミントティを持って来てくれた。
入れ方が分からずに居ると、店のお父さんが入れてくれて、美味しく飲むことが出来た。
お父さんは、買い物に来ていた若者達と話し込んでいる、時間も過ぎたので、恐る恐る挨拶に行くと、本当にお金も取らず、良い旅をと言って微笑んでくれた。
何だか凄く暖かい気持ちに成り、ホテルに帰り、風呂に入って気持ちよく眠る事が出来た。

08月12日

朝、7時起床し7時半に階下のレストランに向かう。食堂には猫達が居て、暫く遊んで仕舞った。
8時半にはチックアウトして、9時前下の道路を見ると、ハニが来ていた。荷物を積み込み出発する。今日は死海を廻り、アンマンへ戻る事になって居る。
イスラエル沿いの道を北上していくルートを辿る、途中イスラエルへの国境を見る。
今回もアカバを出る間に検問が有る、最初の検問では前の外国人の車はトランクを開けて見せていた。やはりイスラエル国境側と言うことで検問所の数も幾つか有るが、全ての場所でパスポートを要求された。しかし、日本人と云うことか、気さくな対応だった。(但し止まっているジープには機関銃が装備されている。)
交通量の少ない道を快調に走って行く、途中こんな光景も有る。
又1時間半程走った所で休憩が入った。20分程休み再出発した。
突然、道の右下に車が落ちて居た。事故の様で人も何人か集まって居たが、怪我人が居たようだ。ハニはそのまま走り抜けて行く、それから数十分後に救急車とすれ違った。(良く連絡が取れる物だと感心した。)
暫く走ると左側で手招きする車が有った。徐行して近づくとスピードガンを持った警官が居た。
ハニが降りていき、暫く話しをして戻って来た。気落ちした感じで死海に向かって走り始めた。
10キロ程のオーバーだったと言って居たが、実走速度は確認していなかった。
左側にいよいよ青い湖の様な物が見えてきた。岸には塩を精製する工場が建ちび、死海に来たことを実感した。
数キロ走ると、いよいよ死海の脇を走る様になる。
左の待避帯のような所に車は止まった。そこにも休憩か軍のジープが止まっていた。
道側の崖の上には旧約聖書に出てくる、預言者アブラハムとその甥ロトが、二手に分かれ、預言者アブラハムはカナーン(パレスチナ)へ、そしてロトとその家族は、ヨルダンの地を進み、死海のほとりにテントを構え。ロトと家族は、ソドムとゴモラの滅亡を知り、逃げる途中、「後ろを振り向いたロトの妻が塩の柱になった」との伝承にあるとされる岩だった。
一服が終わり、いよいよ死海のホテルに向かって走る。この辺りでもう海抜−400m近い。
ホテルに到着して、食事を食べに行くと、隣に日本人の女性が居た。話しを聞くと一人でシリアからヨルダンを回るツアーをして来たとの事だった。
食事が終わり、ホテルの有る場所より、さらに下に降りていくと、そこは死海の畔だった。
年々水が蒸発し、死海はどんどん小さくなって居るようだった。
早速水着になり、初めての浮遊体験に挑戦した。一度バランスを崩して顔から水の中に入ると、得も言われぬ辛さだった。塩水とか言うレベルではなく、本当に塩そのものだった。
ハニからも15分以上は入らないようにと注意を受けていたので、泥パックをして死海から出た。暫く乾燥させてシャワーで体を洗うと、確かにスベスベとしていた。
体を拭き、着替えてホテルのロビーに戻り、ハニを探して車に乗り込んだ。
ここからは一挙に高度を上げていく。何しろ海抜−400m以下からアンマンは標高800m位の場所に有る。
途中、お土産屋に寄り再出発すると、ハニが携帯電話を忘れたと言いお土産屋に戻った。
いよいよ車はアンマン市内に戻って来た。ホテルに戻り今回もハニがフロントと交渉してくれて、今回はエグゼクティブフロアーに泊まることが出来た。
ハニは明日は別の人間がピックアップに来るから、今日が最後だと言って帰って行った。
部屋に入ると、アンマン市内が一望出来る部屋だった。明日の出発の用意をして、前回と同じレストランに向かい夕食を食べた。
ホテルへの帰り道、アイスクリーム屋でアイスを買うが、1JDを出すとちゃんと待っていてと言って、店員が奥に入りお釣りを持って来てくれた。
ホテルに帰りエレベーターを降りると、エグゼクティブラウンジの看板を見つけ、行ってみると、カードキーを差し込んで中に入れた。
食事は有料だが、飲み物と御菓子は無料で食べられる。夜景を見ながら暫く過ごした。

こうしてヨルダン最後の夜は更けて行った。


戻る 前編 後編

inserted by FC2 system